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用語リスクコミュニケーションとリスクマネジメントの違い

2022.06.20

「リスクコミュニケーションとリスクマネジメントの違いはなんですか?」「リスクマネジメントとリスクコミュニケーションはどっちが大事なんですか?」といった質問を受けることがよくあります。

この分野はリスク管理、リスクマネジメント、危機管理、危機管理広報、リスクコミュニケーションなどと、さまざまな用語が登場するため、混乱される方も少なくありません。

そこで今回は、今一度リスクコミュニケーションを初心から解説し、リスクコミュニケーションとリスクマネジメントの違いについてじっくりお答えします。

 

まずリスクにまつわる基本を理解する

リスクコミュニケーションとリスクマネジメントのことばの意味

 

小学館刊行の「デジタル大辞泉」では、それぞれの用語が以下のように掲載されています。

・リスクコミュニケーション
あるリスクについて、関係する当事者全員が情報を共有し、意見や情報の交換を通じて意思の疎通と相互理解を図ること。リスコミ。

・リスクマネジメント
経営活動に生じるさまざまな危険を、最少の費用で最小限に抑えようとする管理手法。危機管理。危険管理。リスク管理。

では、それぞれみていきましょう。

 

「リスクコミュニケーション」とは

 

実は「リスクコミュニケーション」という言葉は国内で統一した定義がありません。

各官庁で少しずつ表現が異なりますが、RCIJでは『有事の際に、内外のステークホルダーと適切なコミュニケーションを図ること。これを迅速に進めるため、平時より準備を進めること。』と定義しています。

ここで示している有事とは、企業経営や組織に悪い影響を及ぼす、SNS炎上や情報漏洩、ハラスメント、自然災害、パンデミックなど、企業活動においてさまざまなリスクが実際に起きた時のことを指しています。

そして、このリスクが顕在化した時に、顧客や投資家、従業員、サプライヤー、地域住民といった様々なステークホルダーと適切なコミュニケーションができるようにする取り組みが「リスクコミュニケーション」です。

会社には、SNS炎上やセクハラ問題など実にさまざまなリスクがありますよね?

そういったリスクが実際に起きてしまった時、メディアを含む会社の色んな関係者と適切にコミュニケーションをとることが「リスクコミュニケーション」となります。

 

「リスクマネジメント」とは

 

経営活動時に生じる様々なリスクを洗い出し、管理することが「リスクマネジメント(リスク管理)」です。もしこのリスクを管理しないでいると、万が一の時(リスクが顕在化する)利益が縮小したり、利益以上の損失が発生したりしてしまいます。

リスクマネジメントは、リスクコミュニケーションよりも早く国際的な議論が進んでおり、2009年にリスクマネジメントの国際規格としてISO31000が2009年に発行され、2020年にはリーガルリスクマネジメントの国際規格であるISO31022も発行されています。

そのため、日本でもリスクマネジメントという言葉の認知度が高く、取り組んでいる企業も多くあります。

リスクコミュニケーションとリスクマネジメントの違い

リスクマネジメントとリスクコミュニケーション、どちらが大事か

リスクコミュニケーションとリスクマネジメント、どちらも大事です。どちらも欠けることがあってはいけません。

リスクマネジメント(リスク管理)をしているだけでは、有事の際に適切なコミュニケーションが行えず、企業や組織として大きなダメージを受ける危険があります。また、逆にリスクコミュニケーションだけという考えもナンセンスです。

それは、リスク管理抜きにリスクコミュニケーションを考えることはできないからです。有事に備えるためのコミュニケーションを平時から行うためのものですから、リスクコミュニケーションはリスクマネジメントを包括したものでなくてはなりません。

 

リスクマネジメントとリスクコミュニケーションでレピュテーションを守る

また、リスクコミュニケーションを日々行っておくことで、組織の風通しがよくなり、不用意な社内不祥事などの発生を防ぐことにもつながります。

「レピュテーション」という言葉を聞いたことがありますか?

レピュテーションとは会社の評判のことを意味します。会社に対するレピュテーションが悪くなると業績が悪くなったり、人材採用がしにくくなったりします。リスクコミュニケーションが正しくできると、このレピュテーションが下がることを食い止めることができます。逆に、対応次第で会社のレピュテーションが上がったりすることもあります。

つまり、リスクマネジメントをきちんと行った上でのリスクコミュニケーションの良し悪しが、会社のレピュテーションを左右するといっても過言ではありません。

 

リスクマネジメントとリスクコミュニケーションの取り組み方

まずリスクマネジメントする

 

リスクコミュニケーションの取り組みには、まず、「リスクマネジメント(リスク管理)」のプロセスが必要です。

こちらの図をご覧ください。

組織や人が目的を持つと、このように様々なリスクが引き寄せられます。

言い方を変えると、企業活動とは「リスクを取ること(テイクリスク)」こととも言えます。

このリスクを管理することが「リスクマネジメント(リスク管理)」であり、もしこのリスクを管理しないでいると、万が一の時(リスクが顕在化する)利益が縮小したり、利益以上の損失が発生したりしてしまいます。

リスクマネジメント(リスク管理)は、大きく4つのステップがあります。

① リスクの洗い出し
①で洗い出したリスクの中から、発生の可能性と影響度の高いリスクを特定
②で特定した可能性と影響度の高いリスクの対策を講じる
④ ①〜③を点検、評価、改善する

 

リスクマネジメント(リスク管理)の所管部署は法務部門、コンプライアンス部門、人事労務部門、監査部門などが担当することが一般的で、この活動を部門任せにしているケースが多く、弊害が出てきます。

 

リスクコミュニケーションを図る

 

前項で述べたように、多くの組織では、コミュニケーションを行う担当部署(広報、IR、マーケティング、顧客窓口など)が、このリスクマネジメントを行う組織に参加していません。

このため、管理部門において、認識すべきリスクの抜け漏れ、経営陣に上がってくる報告項目の不統一といったことが起きます。

この結果、もう少し配慮しておけば防げたはずの問題がこじれたり、もう少し踏み込んだ検討をしておけばつかめたはずのチャンスを逃したりといったことにつながります。

適切ではないコミュニケーションとは、例えば、記者会見で不慣れな役員を選定し、実態よりも悪い印象を拡散してしまったり、批判意見や印象をほとんど収集せず二次批判が拡大したりすることです。

現代はSNSの普及などにより情報伝達のスピードが驚異的に早いため、情報開示が遅れ、批判対象となる報道などのリスクがとても高い状況にあります。このためタイムマネジメントを意識した対応がポイントとなり、「リスクコミュニケーション」の取り組みが重要になってきます。

 

 

リスクコミュニケーションとリスクマネジメントの違い、まとめ

リスクコミュニケーションと聞くと、大企業向けのもので、小規模な会社やベンチャー企業にはあまり馴染みがないようにも感じる方もいると思います。

しかし現代は、大企業でなくともリスクコミュニケーションの考え方は必須です。

SNSの普及により、消費者と企業がコミュニケーションを取りやすくなった一方で、1日に平均4件程度なにかのニュースが炎上しているという調査(※1)もあります。

スタートアップにとっては、炎上にうまく対応できないと取引先や機関投資家からの信頼が失墜し、企業成長のために必要な契約や資金調達に影響が及ぶといったリスクもあります。

※1シエンプレ・デジタル・クライシス総合研究所の調査による

このように、リスクコミュニケーションはリスクマネジメント体制の中で行ったり、そもそもリスクマネジメント体制がない組織では、リスクコミュニケーションを基礎としたリスクマネジメントに取り組む必要があります。

この取り組みが、企業や組織の価値維持・向上を実現するために非常に重要であり、今後もその重要性が裏付けられる機会は増えていくと想定されます。

リスクコミュニケーションについてもう少し深く知り、実践していきたいという方は、ぜひ一度ご相談ください。様々な分野のスペシャリストが、的確なアドバイスをいたします。

 

 

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