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コミュニケーション戦略通商白書2023から学ぶサプライチェーンリスクとその対策:ESGと広報の視点

2023.07.31

6月27日、経済産業省が令和5年版通商白書を発表しました。地政学的リスクや経済安全保障上のリスクを中心に、日本企業はサプライチェーンリスクに対する認識が高まっているなどと指摘しています。

参照元:経済産業省「『令和5年版通商白書』を取りまとめました」

 


通商白書2023の概要

通商白書2023は3部構成となっており、第Ⅰ部では世界経済の動向と課題、第Ⅱ部では日本経済が抱える課題についてそれぞれ詳細に分析されています。第Ⅲ部では政府の取り組みについて紹介されています。

この通商白書が注目するのは、日本企業が抱える地政学的リスクや経済安全保障上のリスク、そしてサプライチェーンリスクです。これらのリスクは日本企業のビジネスを直接的に左右し、その対策は企業価値を維持・向上するために重要な課題となっています。

サプライチェーンリスクの高まり

通商白書が特に注目しているのは、日本企業が抱えるサプライチェーンリスクです。アンケート調査結果によれば、日本企業は中国に対するサプライチェーン上のリスクが高まっているとの認識を強めています。これは、地政学的なリスクと経済安全保障上のリスクが絡み合い、複雑化している事を示しています。

また、先端半導体の生産能力の確保が喫緊の課題として指摘されています。これは、地政学的な事情からグローバルサプライチェーンが影響を受けるリスクが高まっているためです。しかし、経済安全保障上のリスクに対応する体制整備を行っている企業は準備段階も含め2割にも満たないとされています。

ESGと広報戦略の視点

以上の課題を踏まえて、ESG(Environment, Social, Governance)と広報の視点から、どのようにこれらのリスクに対策を進めていけば良いのでしょうか?

ESGの視点:リスクマネジメントと企業価値の向上

ESGの視点から見ると、上記のリスクに対する対策は、社会的な課題解決に取り組むことであり、企業価値を維持・向上するための重要な課題となります。先端半導体の生産能力の確保や、中国に対するサプライチェーンリスクの管理は、社会面での課題解決となります。これに対応するためには、信頼できるパートナーとの協力関係の構築や、自社のサプライチェーンの強靱化が求められます。

また、ガバナンス面では、経済安全保障上のリスクに対応する体制整備を推進することが重要です。これにより企業は、リスク管理能力を向上させ、信頼性と透明性を保つことができます。

広報の視点:ステークホルダーとのコミュニケーション強化

広報担当者にとっては、企業がこれらの課題にどのように取り組むのかをステークホルダーに対して明確に伝えることが重要です。そのためには、自社のESG戦略を具体的な行動計画に落とし込み、その取り組みを社内外に発信することが求められます。

先端半導体の生産能力の確保や、中国に対するサプライチェーンリスクの管理、そして経済安全保障上のリスクに対応する体制整備の取り組みを具体的に共有し、ステークホルダーとのコミュニケーションを強化することで、企業価値を向上させていくことができます。

以上が、通商白書2023を活かしたESGとクライシスコミュニケーションの新戦略となります。これらを自社のビジネスに活かし、日本企業としての価値と信頼性を高めていくことをお勧めします。

 

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